感染症
感染症

冬に流行しやすいウイルス感染症で、普通のかぜよりも急な高熱、頭痛、筋肉痛、全身の強い倦怠感などが出るのが特徴です。毎年流行前(10月~12月上旬)のワクチン接種がおすすめです。また、手洗い・うがいやマスク着用なども予防としては有効です。
1〜3日程度
38℃以上の発熱、悪寒、関節や筋肉の痛み、倦怠感、喉の痛み、咳、鼻水など
くしゃみや咳などによる飛沫感染やウイルスがついた手で口や鼻を触ることによる接触感染が主な感染経路です。人が集まる場所(特に学校や職場)で流行します。
鼻咽頭からの抗原検査
肺炎や脳炎などがあり、特に高齢者・乳幼児・持病がある方は注意が必要です。
抗インフルエンザ薬(発症から48時間以内が効果的)、十分な休養と水分補給、対症療法
学童期以降に多くみられる呼吸器感染症で、気管支炎や肺炎の原因になります。発熱が治まっても咳が3~4週間続くのが特徴です。気管支喘息を持つ方は症状が悪化することもあります。多くは自然に治りますが、重症例では抗生剤による治療が必要です。
2〜3週間
発熱、乾いた咳、長引く咳、頭痛、倦怠感など
くしゃみや咳などによる飛沫感染や細菌がついた手で口や鼻を触ることによる接触感染が主な感染経路です。学校や職場、家族の間で広がりやすいです。
咽頭からの抗原検査、血液検査など
肺炎を合併しているかはレントゲン検査やCT検査が有用です。
対症薬などで自然治癒することもありますが、一般的には抗生剤(マクロライド系など)を処方します。
十分な休養と水分補給
百日咳菌という細菌が原因で起こる感染症で、名前の通り長く続く強い咳が特徴です。特にワクチン接種していない乳幼児や高齢者で重症化することがあります。
7〜10日
咳やくしゃみなどによる飛沫感染が多いです。
鼻咽頭からの抗原検査、血液検査など
カタル期の時期に抗生剤(マクロライド系など)を使用することで痙咳期を縮めることが可能です。カタル期では菌による咳の症状が出現しますが、痙咳期では菌自体は自己免疫で死滅し、菌が吐き出した毒素が体内に残っていることで咳の症状が出現します。そのため、カタル期を過ぎてからの抗生剤使用は周囲への感染を少なくする効果はありますが治療効果は少ないです。
溶血性連鎖球菌(溶連菌)という細菌が咽頭に感染し、発熱や強い喉の痛み、いちご舌と呼ばれる舌の赤いブツブツが出現します。また、扁桃炎も起こすことがあり、白苔と呼ばれる白い膜のようなものが腫大した扁桃に付着するのが特徴です。
喉の強い痛み、発熱(38℃前後)、白苔のある扁桃腫大、発疹など
咳やくしゃみなどによる飛沫感染や手についた菌が口や鼻に入る接触感染があります。
咽頭や扁桃からの抗原検査
抗生剤(セフェム系、ペニシリン系など)を7〜10日間ほど内服します。症状が消失しても必ず飲み切ってください。途中で内服を中断したり適切な治療をしなかった場合、急性糸球体腎炎(腎臓の炎症)やリウマチ熱(心臓や関節に影響)などを合併することがあります。
肺炎球菌という細菌が原因で起こる肺炎です。肺炎の中でも最も多いタイプのひとつで特に高齢者や持病のある方、小さな子どもに起こりやすい病気です。重症化すると敗血症や髄膜炎など命にかかわる合併症を起こすこともあります。
急に始まる高熱(38℃以上)、黄色や緑色の痰を伴う咳、呼吸の苦しさ、深呼吸や咳で悪化する胸痛など
肺炎球菌は、健康な人ののどや鼻にも存在する細菌です。体の抵抗力が落ちた時に、のどから肺に入り込んで炎症を起こします。また、咳やくしゃみなどの飛沫感染でもうつります。
尿中抗原検査、レントゲン検査やCT検査などが有用です。
抗生剤の内服や点滴の治療を行います。中等症以上になると入院での治療も考慮する必要があります。予防のためワクチンが有用です。65歳以上の方は接種をおすすめします。
レジオネラ菌という細菌が原因で起こる肺炎です。温泉、循環式のお風呂、加湿器、水槽など水のある環境で菌が繁殖し、細かい水滴(エアロゾル)を吸い込むことで感染します。高齢者や喫煙者、慢性疾患を患っている方や免疫力が低下している方などがかかりやすい病気です。他の細菌やウイルスのように人から人へうつることはありません。
急に始まる高熱、強い咳や痰、息苦しさ、嘔吐・下痢などの消化器症状、意識がもうろうとするなど
尿中抗原検査、レントゲン検査やCT検査などが有用です。
重症化すると人工呼吸器が必要になることがあり、入院して抗生剤(ニューキノロン系など)の治療が必要となります。早期に診断し治療を開始することで重症化を予防することもできます。
非常に感染力の強いウイルスによる病気で、発熱、咳、鼻水、結膜充血などが続き、やがて全身に赤い発疹が現れます。ワクチンで予防できますが、海外から持ち込まれることで流行することもあるため注意が必要です。
10〜12日程度
インフルエンザなどと同様に飛沫感染や接触感染もありますが、同じ空間にいるだけでうつってしまう空気感染(飛沫核感染)もあります。
中耳炎や細菌による二次感染で肺炎を合併することがあります。また、妊婦が感染することで早産や流産のリスクも高まります。稀ではありますが、脳炎や亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という感染から数年後に進行する致死性の神経疾患などの合併もあります。
特効薬はなく、対症療法がメインとなります。
帯状疱疹は子どもの頃にかかった「水痘(みずぼうそう)」のウイルスが原因です。水痘が治った後もウイルスは体の神経の中に潜んでいます。年を取った、疲れやストレス、病気などで免疫力が低下したときに、ウイルスが再活性化して発症します。
体の片側に、チクチク・ピリピリとした痛みが出て、そのあとに赤い発疹や小さな水ぶくれが出現します。その発疹は「帯」のように、神経に沿って広がります。
ウイルスを抑える薬をできるだけ早く(発疹が出て3日以内が目安)飲むことが大切です。治療が遅れると発疹が治っても、帯状疱疹後神経痛といって強い痛みが長期間残ることがあります。
ワクチンを打つことで発症を予防することも可能です。特に50歳以上の方におすすめします。
