心不全とは

心不全は、心臓が血液を体中に十分に送り出すことができない状態を指します。これは心臓のポンプ機能が低下することにより生じ、体のさまざまな部分に影響を及ぼします。心不全は単一の病気ではなく、様々な心臓病の結果として発生する症状の複合体です。進行性の病態であり、早期発見と適切な治療が重要です。

心不全の原因

心臓には4つの弁があり、これらは血液が一方向にのみ流れるように調節します。心臓弁膜症では、これらの弁が狭くなったり、閉じなくなったりすることで、血流が妨げられ、心臓に負担がかかります。原因としては、以下のようなものがあります。

心不全の症状

心不全の症状には、以下のようなものがあります。

心不全の診断

心不全の診断には、以下の方法が用いられます。

当院での心不全の治療

心不全の治療は、症状の軽減、病状の進行の遅延、生活の質の向上、および長期的な予後の改善を目指します。治療方法は、心不全の原因、症状の重さ、および患者の全体的な健康状態に基づいて決定されます。

薬物療法

※心不全ガイドラインの図

心不全の状態に応じて以下の薬物療法を行います。

ライフスタイルの変更

当院の心不全管理プログラム

心不全の最大の原因は虚血性心疾患と言われておりますが、次いで多いのは長年の高血圧に伴う心不全です。また、虚血性心疾患の最大の原因と言われているのが動脈硬化によるものです。動脈硬化の進行は高脂血症、高血圧、糖尿病などの生活習慣病や喫煙などが主な原因とされています。つまり、生活習慣病や喫煙は心不全の発症と進行に大きくかかわっていると言えます。
当院では外来における患者教育やエコー検査などによる定期的なモニタリングなどを通じて心不全の予防と管理を行います。
心不全の治療は、患者さん一人ひとりの状態に合わせてカスタマイズされるべきです。当院での治療計画は、患者さんの生活習慣、症状、および他の健康状態を考慮に入れて行っていきます。また、心不全は進行性の疾患であるため、定期的なフォローアップと治療計画の調整も行っていきます。
生活習慣病をお持ちの方や定期健診で心電図の異常を指摘された方、ご家族に心疾患を患ったことがある方などはお気軽にご相談ください。