消化器内科
消化器内科

消化器内科は、食道・胃・十二指腸・大腸などの消化管および、肝臓や胆のう、膵臓などを幅広く専門的に診療します。
消化器は皮膚などと違い、体外からは見えない疾患が中心となります。症状も多彩なため、問診や症状に応じた診察を行い、必要に応じて血液検査、レントゲン検査、腹部エコー検査、胃・大腸内視鏡、CT検査などを用いて診断します。胃腸炎などの急性疾患や、胃がんや大腸がんなど命に関わる重大な疾患も存在しています。少しでも症状が見られるときは我慢せず、お気軽にご相談ください。
※内視鏡検査は2026年度から導入予定です。
食道、胃、十二指腸、大腸、肝臓、胆のう、膵臓などの病気に関して専門的な診療を行っております。
胃腸炎のほとんどはウイルス感染(ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなど)で、一部に細菌性(カンピロバクター、サルモネラ菌、腸管出血性大腸菌など)が見られます。ウイルスが付着した料理を食べたり、手指についたウイルスが口に触れたりすることで感染し、冬場、幼稚園や小学校などで集団発生することも少なくありません。
症状は下痢、腹痛、嘔吐、発熱が多く、治療は脱水を予防し、症状に合わせた内服薬を服用します。細菌性が疑われる場合には抗生物質を使用することもあります。脱水予防には、自宅で出来る経口補水療法が効果的です。
胆石とは、胆のうという肝臓で作られた消化液を一時的に溜めておく袋のような臓器の中にできる石のことを指します。無症状で経過することが多いため検診などで偶然見つかることが多いです。無症状の場合には経過観察をすることもあります。
胆石自体は普段は無症状で経過することが多いですが、消化液を出したりするタイミングで石が胆のうや胆管を塞いでしまうことで強い痛みが起こることがあります。これを胆石発作といいます。食後数時間後に突然発症する右上腹部の痛みが特徴的です。腹痛のみならず発熱や黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)も認める場合は胆のう炎や胆管炎を起こしている可能性があります。胆のう炎や胆管炎は胆石だけでなく胆管癌などの病気でも合併することがあります。診断のための検査としてCT検査や腹部超音波検査、血液検査などが有用です。このような症状を認める際は早めにご相談ください。
膵液に含まれる消化酵素により、自らの膵臓を消化してしまう病態が急性膵炎です。原因として多いのは過度なアルコール摂取と胆石です。上腹部や背中の激しい痛みや嘔吐がみられ、黄疸や発熱を伴うこともあります。炎症が他臓器に広がりやすく、早期に入院治療が必要です。診断にはCT検査が有用とされており、早期に診断することで重症化を防ぐことができます。
虫垂炎は、盲腸(もうちょう)と呼ばれる腸の一部にくっついた小さな袋(虫垂)が炎症を起こす病気です。原因としては虫垂の出口が、便・リンパの腫れ・異物などで塞がってしまうことで細菌が増えて炎症が起きるとされています。症状としては最初みぞおちなどが痛くなり、徐々に右下腹部に痛みが移るのが特徴です。虫垂炎は放置すると穿孔(虫垂に穴が開く)や膿瘍(膿が溜まる)ができる危険性があります。診断はCT検査が有用であり、早期発見で軽症の場合は内服抗生剤でも治療できることもあります。
憩室炎とは、腸の壁にできた小さな袋(憩室)に、便が溜まったり細菌が入り込んだりして炎症を起こす病気です。特に大腸にできやすい特徴があります。憩室の多くは加齢により腸の壁が弱くなったり、便秘などで腸に強い圧力がかかることで発生するとされています。そのため、憩室自体は珍しいものではなく、年齢とともに持っている人は増えます。多くは無症状ですが、炎症起こすと発熱や腹痛を認めることがあります。診断にはCT検査が有用で、早期発見で軽症の場合は内服抗生剤でも治療ができることもあります。憩室炎を放置すると穿孔(腸に穴が開く)を起こし、敗血症など重篤な感染症を合併することもあります。
お腹の痛みや体の不調に伴って下痢や便秘などが数か月以上続き、検査をしても異常が見られない場合に最も疑われるのが過敏性腸症候群です。明確な原因は不明ですが、ストレスなど心理的要因が関連していると考えられています。腸内細菌、食物アレルギー、感染性腸炎も原因として挙げられています。
強い酸性の胃液(胃酸)が胃の内容物とともに食道に逆流し、食道の粘膜に炎症が生じる病気です。胃酸が増えすぎてしまったり、胃酸の逆流を防ぐ機能がうまく働かなかったりすることで起こります。胃酸がのどまで上がってきて酸っぱいと感じるようになったり、胸やけやのどがヒリヒリしたりして不快感が続きます。
食物を分解する働きをもつ胃酸や消化酵素が、胃や十二指腸の壁を深く傷つけてしまうことによって起こります。胃粘膜がピロリ菌に感染することが主な原因として知られていますが、薬剤やストレスなどでも発症します。症状としてはみぞおちや背中の痛み、お腹の張り、吐き気、胸やけなどが生じます。
主にピロリ菌感染によって引き起こされる慢性胃炎で、胃液や胃酸などを分泌する組織が縮小し、胃の粘膜が萎縮した状態となります。胃炎の範囲が広がると、胃がんのリスクとなります。ピロリ菌を除菌することでこの胃がんリスクを下げることが期待出来ますが、除菌後も未感染の方と比べ、がんの発生リスクが高いため、定期的な胃内視鏡検査が必要となります。
遺伝的要素も考えられていますが、明確な原因は不明です。全身のあらゆる消化管に、浮腫や潰瘍を形成し症状を引き起こします。腹痛と下痢が高頻度にみられますが、発熱、栄養障害、血便、肛門病変(痔ろうなど)が現れることもあります。
大腸の粘膜を中心にびらんや潰瘍を形成します。症状としては下痢や血便、腹痛、しぶり腹(便意があっても便が出ない、出ても少量)、重症化すると発熱、体重減少、貧血などがみられることもあります。明確な原因は分かっていませんが、適切な治療により症状を抑制できれば、健康な人とほとんど変わらない日常生活を送ることが可能です。
早期では無症状ですが、進行すると食べ物を飲み込むときに胸がしみる感じ、つかえる感じ、胸痛が生じます。早期に発見できれば内視鏡治療を含む低侵襲な治療が選択可能となります。飲酒や喫煙をされる方やバレット食道を指摘された方は、定期的に胃内視鏡検査を受けることをお勧めします。
一般的な胃がんは胃炎や萎縮を起こしている胃の粘膜から発生すると考えられています。原因はピロリ菌感染が多くを占めますが、喫煙や塩分の過剰摂取、栄養バランスの偏った食事なども要因と考えられています。早期の胃がんや特殊なタイプの胃がんを発見するためには、内視鏡により、丁寧に観察する必要があります。
大腸がんは症状を自覚することが難しく、気付かないうちに進行します。症状が出てから診断に至った場合には、内視鏡治療などの低侵襲な治療が選択出来ないことがあります。大腸ポリープ切除術を行うことで、大腸がんによる死亡を予防できることも報告されています。下痢や便秘などの排便異常、血便がみられる方や便潜血反応陽性の際は、定期的な大腸内視鏡検査をお勧めします。
